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たしかにはちみつの表示を見ると、「あかちゃんにあげないでね」と書かれています。
そこで本記事でははちみつとあかちゃんの関係について解説しようと思います。
瓶詰食品のはちみつは、ボツリヌス菌による食品危害を受ける可能性が高い食品と言えます。
ボツリヌス菌の食中毒は「毒素型」の食中毒で、菌が出す「ボツリヌス毒素」の作用により発症します。
ボツリヌス菌は酸素のない状態でしか増えることができないので、芽胞が含まれた食品が真空パック詰食品や缶詰・瓶詰め・発酵食品内などの
「酸素の少ない状態」
になると、食品内で、芽胞が発芽し、ボツリヌス菌が増えて、ボツリヌス毒素が作られます。
からし蓮根やいずしなどが代表例として挙げられるのはこれらの食品も酸素の少ない状態で作られるからです。
そのボツリヌス毒素を食品とともに食べると、毒素が腸管で吸収され、ボツリヌス食中毒がひきおこされるというわけです。
ボツリヌス菌は、土壌中などに広く存在している細菌です。材料の果物、野菜、肉、魚などとともに食品に混入することがあります。
耐熱性は120℃,4分とされており、通常の加熱や調理では死にません。
なので、加熱したら赤ちゃんにはちみつをあげてもOKというわけではありません。
通常は芽胞という固い殻に閉じこもった種子の様な形態をしておりますが、条件が整うと増殖できることが出来るようになります。
ちなみに毒素はボツリヌス菌が増殖する際に出されます。
国内では1986年に報告された症例から、2017年2月の東京都の症例まで、36例です。
ハチミツが推定原因とされる乳児ボツリヌス症例は、1989年までの12例に2017年の1例を加えて、計13例でした。
1990年から2016年までに発症した23例はハチミツ摂取歴がなく、周囲の環境から発症したと言われています。
乳児ボツリヌス症発症の原因として因果関係が明らかな食品はハチミツであるので、ハチミツは1歳未満の乳児には食べさせないように指導する必要があるのです。
次に、はちみつを成人が食べた場合と、1歳未満のあかちゃんが食べた場合の身体の中での状況を解説します。
ボツリヌス菌芽胞が入ったハチミツを成人が食べても、ボツリヌス菌は(健康な)成人の腸内では増えません。
腸内の他の最近との競争に負けて死滅してしまうのです。
一方、ボツリヌス菌の芽胞を1歳未満のあかちゃんが食べると、腸内で「固い殻に閉じこもった種子のようなかたち」の芽胞から、「増えることができるかたち」になってボツリヌス菌が増殖します。
乳児は自分の腸内でボツリヌス菌が作った毒素により、ボツリヌス症にかかります。
この病気を「乳児ボツリヌス症」と呼びます。
日本ではじめて乳児ボツリヌス症が診断されたのは1986年ですが、この赤ちゃんはハチミツを食べており、赤ちゃんの便からもハチミツからもボツリヌス菌が検出されました。
ハチミツが原因と思われる乳児ボツリヌス症例が続いたため、1987年に厚生省(当時)が1歳未満にはハチミツを与えないようにという通知を出し、1989年の事例を最後に、ハチミツを食べたことが原因で発症した症例はなかったのですが、2017年にハチミツを食べたことが原因と思われる症例が認められました。
といった症状を引き起こすことがあります。
ほとんどの場合、適切な治療により治癒しますが、まれに亡くなることもあります。
腸内環境が整うこともあり、1歳を過ぎたら食べても問題ないとされています。
乳幼児は定期的に検診があるので、免疫力が低い傾向にある子は1歳を過ぎても注意が必要かもしれません。
検診にかかる度にかかりつけの医師に相談してみましょう。
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