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HACCPの危害分析について解説!具体的手順は?アレルゲン対策は?

危害分析

HACCPの構築において、まず工場に入ってくる原材料にどの様な危険が潜んでいるのかをチェックするのが危害分析です。

本記事では以下の方を対象にしています。

モッチャン
モッチャン

・危害分析ってそもそも何?

・危害分析では具体的にどんなことをすればいいの?

・危害分析の具体的な手順を知りたい

・危害が分かったところで、実際にそれをどのようになくせばいいの?

・アレルゲンなどの危害対策はどの様にしたらいいの?

こんな疑問を持っているHACCP担当者の方は多いのではないでしょうか?

以下記事で解説して行きます。



HACCPに登場する危害分析とは?

HACCPに登場する危害分析は、その手順6の中に入っています。

HACCP構築において非常に重要な工程で、科学的な根拠に基づいて食品衛生の危害の原因となる物質を特定する時に必要となります。

ここが疎かになると、工場内の管理行程から見直さなくてはならなくなるので注意が必要です。

危害分析

日頃のHACCP定例会議などを設定して、社内でよく検討しましょう!

危害分析で踏むべき具体的な手順

次に、HACCPの危害分析を具体的にどの様な手順で踏むかということですが、以下の4つの手順に分けられます。

・危害要因を全て書き出す

・危害の重要度を分析する

・重要なハザードを特定する

・重要なハザードの管理手段を特定する

以下記事で解説して行きます。

危害要因を全て書き出す

HACCPの危害要因は3つの要因に分けて書き出す必要があり、

・生物学的危害

・化学的危害

・物理的危害

以下記事で解説して行きます。

生物学的危害

HACCPの以外分析の中に登場する生物学的危害の中には、一般的な食中毒菌や寄生虫が挙げられます。

厚生労働省の病因性物質別食中毒発生情報に記載されている内容でほぼ網羅は可能ですが、これに加えて新しい生物学的危害が発生した場合、随時対応する必要があります。

具体的にはセレウス菌、ノロウイルス、病原性大腸菌などの食中毒菌や、魚に含まれるアニサキスなどの寄生虫などが挙げられます。

生肉など加熱調理などの加工が前提で入庫される食品については、サルモネラやカンピロバクターなどの危害が含まれており、メーカーでのCritical Control Point(以下略:CCP)によって取り除かれて出荷となります。

逆にメーカーでの工程で取り除けないような生物学的危害を持つ食材については使うことが出来ません。

危害要因分析で危害が残ってしまうからです。

化学的危害

HACCPの以外分析の中に登場する化学的危害の中には、生物から出される毒素、添加物や農薬、保存料、洗浄剤の残留からアレルゲンまで実に多岐に渡ります。

生物から出る天然の毒素にはエンテロトキシン、青酸、アフラトキシンなど聞いたことのある毒素があるかと思います。

エンテロトキシンはフグの毒として有名で、時々ニュースになっています。

サリンと同じく神経毒に当たるので非常に危険です。

フグの取り扱いには専門の資格を持った調理師が毒素のある部分を切り取って施錠管理するまで厳重に管理するのが決められているくらいです。

また、工場で管理が難しいのはアレルゲンです。

特に工場で製造ラインを共通にして商品を製造しているところは特に入念に清掃したり、製品を流す順番を変更する必要があります。

また、消費者の商品選択の幅は狭まってしまう可能性もありますが、製品ラベルのアレルゲンの項目に

「本製造工場では卵を含む製品を生産しています」

と表記するのもアリです。



物理的危害

HACCPの以外分析の中に登場する物理的危害の中には、消費者が商品を食べた時に怪我に繋がる物質が挙げられます。

具体的には金属類や、ガラス、骨などが挙げられます。

危害分析

ある程度の大きな異物であれば、金属検出器やX線で検出することが出来ますが、テストピースよりも小さなものや、細長いものは検出できない場合があります。

そういった物理的危害は原始的ですが手で取り除く必要があります。

なるべく原材料を購入する段階で硬質異物のないものを購入しましょう。

また、工場内で金属異物を出さないためにも始業終業点検も重要です。

危害の重要度を分析する

HACCPの危害要因分析では、これまでに集めてきた危害要因を書き出して、その重要度を分析します。

そこでCCPとするか否かを決定するのです。

CCPにするのであればCritical Limit(以下略:CL)を設定してそれをクリアしたかどうかを確実に記録に残す必要があります。

次に危害の重要度を表す数値をどのように算出するのかと言うと、

危害の重要性=発生確率×健康被害の深刻さ

この式で表現します。

よくISOやHACCPの審査では発生確率の根拠や健康被害の深刻さの根拠を求められることがあるので、これについては社内で意見を固めておきましょう。

この意見のすり合わせをするためにも社内のHACCP会議は重要になります。

CCPとして管理するポイントを決める

HACCPの危害分析では、重要な危害が決まった後にどの危害をどのように取り除くかを考えます。

金属異物や硬質異物の管理であれば金属検出器やX線で取り除くことが出来ますし、食中毒菌であれば加熱工程や冷却工程で管理することができます。

この様にどこの工程をCCPとするかどうかを決めるのです。

CCPのバックデータも重要

HACCPの危害分析では、CCPを決定した後に確実にその工程でCLに達しているのかを調査する必要があります。

これは製造機器ごとに実施する必要があるので、データロガーを用いてバックデータを採取する必要があります。

バックデータ採取のポイントは、その製造機器の中でCLに最も達しにくい個所にする必要があります。

厳しい審査機関であれば実際に審査でそのバックデータも見られることもあるので、よく確認しておきましょう。

一般的な例としては加熱工程、殺菌工程、金属検出器、X線などが挙げられます。

機器メーカーから情報を聞き出して、効率的にバックデーター採取を行いましょう。

アレルゲンの危害分析について

洗浄不足、管理不足によるアレルゲンの混入は化学的危害に分類されます。

危害分析

特に重篤なアレルゲンのコンタミは生命に関わる事故につながるので管理が必要になります。

具体的な管理としては

①ラインを混同して製造している旨を表記する

②しっかり洗浄してコンタミが発生しない製造環境をつくる

この2つです。

①については工場の導線上どうにもできない場合に取る方法ですが、アレルギー疾患を持つ消費者の商品選択の幅が狭くなってしまうというのが難点です。

そこで②の対策が登場します。

簡単に言うと清掃してアレルゲンを除去するというものですが、アレルゲンは目に見えないので清掃できたかどうかは検査キットが必要になります。

例えば製麺行程のある工場は小麦や蕎麦の飛散により、隣のラインへのコンタミが懸念されたりするものですが、

しっかり清掃して清掃できたか検査キットで確認する

この流れが重要になります。

検査キットは簡易的なものから様々ですが、会社を守る為にも精度の高いものがオススメです。

私がメーカーにいたころは実に様々なアレルゲン検査キットを試しましたが、結果的に最も良かったのはコレです。↓

 

アレルギー物質の「表示義務品目」に対応しており、7大アレルゲンは確実に測定することができます。

検査に必要なものも一通りついてくるのでお得です。



危害分析で決まった社内ルールを上手く運用するポイント

さて、危害分析が無事に出来たとしても、この先それを社内で運用しなくてはなりません。

モッチャン
モッチャン
危害分析をうまく現場に共有したいんだけど、うまい方法はないのかな?

こういった方で悩まれている方は多いのではないでしょうか?

HACCP会議などでCCPと対策(CL)を共有する

CCP(重要管理点)が決まったら、その工程でのCL(許容限界)を決めておく必要があります、また共有しておく必要もあります。

ハセップの会議では、トップから品質管理担当者、製造の責任者、製造の代表者等が参加するのが望ましく、理由はこの辺の情報を確実に伝達するためです。

なぜここでこの時間の加熱が必要なのか、なぜこの工程で野菜の殺菌が必要なのかを理解してもらうことだけで食品の事故を防ぐことができます。

現場のCCP担当者を決める

例えば、CLが85℃×10分間の加熱工程があったとします。

CCP教育をされている人は、なぜ85℃×10分間の加熱が必要なのかを理解していますが、その他の人は、「なんだ原材料が溶けたらそれでいいんじゃないの?」と考えてしまう可能性もあります。

その結果CCP担当者以外の人がその工程を担当していた場合、65℃で製品を次の工程に回してしまう可能性も考えられます。

これだと食中毒菌が残存してしまう可能性があり、事故につながります。

よって、CCP工程を扱う人は、その教育を受けた人でなくてはなりません。

その教育記録を残しておくことも重要です。

ヒアリング内容を想定して、予め訓練しておく

また、審査を想定したヒアリング練習を行うことも重要です。

HACCPの審査を実際に受けるのであれば、CCP担当者はその工程を理解しているかどうか必ず質問されます。

この時に的外れな答えをしてしまうと、CCP担当者が製造工程を理解していないと判断され重欠点になってしまう可能性があります。

何度も訓練して審査に備えて準備する事は、担当者の理解が深まると同時に安全な食品作りにもつながりますので、定期的な訓練は心がけると良いでしょう。

現場に無理のかからない工程にすることが大事

最終的に言えるのが、現場が出来る現実的なHACCP運用が重要です。

動線上、設備上できないHACCP運用は結果的に会社を苦しめてしまうことにもなりかねません。

ポイントを押さえて会議で共有して運用して行きましょう!

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