少し前の話になりますが、2018年の食品衛生法の改正は食品業界にとって大きなニュースとなりました。
HACCP制度化の流れもあることですし、ここについて改めておさらいしておこうかと思います。
もうそんなの知ってるよ!タコ!
って方はスルーしてくださいね。
はじめまして、磯次郎と申します!
前職は大手食品メーカーで働き、
・商品開発
・社内工場のISO9001・ISO22000・HACCPの構築
その後、経験を活かしてコンサルタントとして活動中です!
大企業・中小企業問わず、数多くの経験を積ませて頂いてきました。
当ブログでは、話を聞く中で皆さんが特に疑問に思われていたことについて解説させて頂こうと思います、
Contents
そもそも食品衛生法が改正されたのはなぜ??
背景①「食の国際化」
食品衛生法は食品の事故を防止して安全性を確保するために1947年に制定された法律であり、具体的には食品安全に関する規制や処置を講じることが定められたものです。
2018年の改定は実に15年ぶりの改定になります。
わざわざ改正がなされた背景には
「食の国際化」
がありました。
食品衛生法が改正されるタイミングは何か大きな食の事故が発生したときです、思い出してみると前回改正の行われた2003年はBSE問題や中国冷凍野菜の残留農薬事件などがありましたよね。
ここ最近はゲノム編集食品などで国内の供給量を増やそうという試みもあります。
しかし、これらの取り組みをしても日本は海外から原料を輸入しないと国内需要をみたすことはできません。
よって消費者に安全な食をもたらすのであれば、海外から入ってくるものにも何らかの規制をしないと食品安全が脅かされることになるのです。
背景②「食をめぐる環境の変化」
その後は2018年に食品衛生法が改正されたので実に15年の月日が流れています。
ここで食品衛生法が改正されたのは
様々な食をめぐる環境が変化したからです。
環境の変化とは具体的には
- 世帯構造の変化
- 消費者の食に対する意識の変化
などが挙げられます。
少子高齢化が進んだことや働き方が多様化したことで、
調理済み加工食品や外食、中食へのニーズが社会的に増加しました。
消費者全体に健康志向の高まりも見られ、健康食品の利用も広がっています。
一方で食中毒や異物混入、健康食品による健康被害といった食の安全を脅かす問題は後を絶たず、食の安心・安全はいっそう意識されるようになりました。
先進国を中心に取り入れている国際標準から遅れている部分もあります。
今年の東京オリンピック・パラリンピックの開催で日本が注目されることもあり、これらを国際標準まで高めていくのは大きな課題なのです。
今回の食品衛生法で変わったこと
既に厚生労働省の通達や本で確認された方も多いかと思いますが、以下の点が今回の食品衛生法の改定で変更になっています。
(1)広域的な食中毒事案への対策強化
(2)HACCP(ハサップ)に沿った衛生管理の制度化
(3)特別の注意を必要とする成分等を含む健康被害情報の収集
(4)国際整合的な食品用器具・容器包装の衛生規制の整備
(5)営業許可制度の見直し、営業届出制度の創設
(6)食品リコール情報の報告制度の創設
(7)その他(輸入・輸出関係)
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