今回は夢をかなえるゾウの4作目について解説したいと思います。
今回もインドの神様なのに何故か関西弁をしゃべるガネーシャが登場して、主人公に的確なアドバイスをします。
私自身このシリーズが結構好きで、これまでのものも全て読んできました。
そこで本書では、
夢をかなえるゾウの4作目が出たけど内容が気になる。
という方向けにあらすじを書いてみました。
本記事では簡単に要点を抽出しただけなので、気になった方は実際に本を購入して読んでみてください。
ストーリー展開もかなり面白いので、オススメです。
Contents
本書もゾウの姿をした関西弁を喋る神様「ガネーシャ」が登場してストーリーが始まります。
これまでの展開と違うのは、主人公の余命が90日であることからスタートするということです。
本書では以下の内容が結論となっています。
・夢が全て叶うことはあり得ない
・夢を叶えることと死を受け入れることは真逆の考え
・それでも夢を追い続けよう、夢に執着しましょう
・誰かに託せる夢を持つことが重要、そうすれば死に直面しても困らない
簡単に書きましたが、以下で解説して行きます。
結論の中の1つに、夢を追いかけようとありますが、本書では最初に夢の手放し方について書かれています。
一般的に現代の資本主義の世の中では、夢のことを輝かしい印象、叶えることが正義とされています。
しかし本書でインドの神様であるガネーシャは、夢を持つことは決して良い事ばかりではなく、
実は危険であるとも説いているのです。
これまでの3作と全く異なる展開なので読んでいて少し驚きました。
本書で興味深かったのは、この夢を叶える人とそうでない人の特徴についての説明です。周りの人を見ると確かに当てはまっているものもあったのでビックリしました。
世の中には夢を叶えてしまう人とそうでない人がいます。
本書でガネーシャは、夢を叶えてしまう人の特徴として、
自分を否定してうまく変化して、自分は特別な存在だと思い込める人
と説いています。
彼らの領域に行くのは非常に難しく、ほんの一握りに人にしかできないことで、多くの人は成功する前に挫折してしまい、成功できない人がそれに執着しすぎると、消耗して追いつめられてしまうので危険であると言うのです。
しかし、夢を叶えた成功者にもついついハマってしまう罠もあるというのです。
夢を叶えた成功者がハマってしまう罠というのは、叶った夢をさらに膨らませてしまうということです。
そう、更に難しいチャレンジが絶えることなく登場するので、永遠にチャレンジが続いてしまうのです。
具体例として、本書ではウォルトディズニーとレオナルドダヴィンチ、エジソンが挙げられています。
ウォルトディズニーは、ディズニーランドを作ったことで有名です。
しかし彼は、残りの人生でディズニーワールドという未来都市を作ろうという壮大な計画を立てていましたが、志半ばで死んでしまっています。
レオナルドダヴィンチといえばモナ・リザが有名ですが、この名画は実は未完成と言われています。彼はこの名画を完成させるべく生涯モナ・リザに筆を入れ続けていましたが、これも志半ばで完成せずにこの世を去っています。
発明王と言われたエジソンも同じく、代表作以外にも数多くの発明品がありましたが、それらを発表する前にこの世を去っています。
みんな誰がどう見ても世界の偉人、つまり成功者ですが、彼らにとってはまだ自分たちは成功者ではなかったのです。
また、成功を手にした人の特徴として、
死と直面することが恐ろしくなる
とガネーシャは説いています。
理由は2つあります。
1つは自分は他の人間とは違う特別な存在なのだと思い込んでいる特徴がある為、他の人と同じように訪れる死が訪れてもそれを受け入れられない。
1つは、成功しても死があればその成功を手放さなくてはならない。
以上の2つがあるからです。
逆に本書で死と直面できる人間の特徴は、自分自身のことを
広い地球の一部で吹けば飛ぶようなちっぽけな存在
と達観している人だと説いています。
だからと言って、それだと人生つまらないくないか?
これまでのシリーズも夢をかなえるためにどの様な努力をすべきかと言う話だったので、そういった要素がないまま終わってしまうのかと思いましたが、ちゃんとガネーシャは説明してくれていました。
ガネーシャが言うには以下のポイントを押さえるのであれば夢を追いかけるのもいいことではないか?と本書で説いています。
・夢の闇の部分を知ったうえで、夢を追いかけてみよう
・その苦しみを含めて人間的な魅力になる
・ゆめは死ぬまで追い続けることに意義がある
・夢は自分ひとりで達成するのではなく、誰かに託す考えが良い
・夢は自分の人生だけで達成しなくてもいい
つまり、人間は夢の執着で苦しんだりもするが、逆にそれが人生に張り合いを持たせたりもする。そこには試行錯誤もあるし、人間を人間らしくするものであるということ。
また、夢は追い続けることの方が重要であり、叶えること以上に大事なことである。
夢を叶えるためにはあせらずに時間をかけてもいい、つまり自分の人生だけで完結する必要は決してない。壮大なテーマを掲げて、誰かに引き継ぐことを想定して叶えていくのがいいと本書で説いています。
本書は夢に行き詰まった人や、現在夢に向かって頑張っている人には丁度いい本なのではないかと思います。
実際に夢に向かって頑張っていると心折れそうな場面が数多く出てくると思いますが、本書に書かれているアドバイスを思い出しながら継続すれば自然とメンタルも楽になってくるかと思います。
これまでの3作とはちょっと違った切り口なので、これまでの作品を読んできた方にもオススメです。
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