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【日本が誇る職人技】鰹節の作り方について解説!基本的な製造方法やカビ付けの意味は?

今回は日本の伝統的な食品である「鰹節」について解説したいと思います。

鰹節と言えば、荒節、枯節、なまり節など実に様々なものがあります。

呼び方も多く、その製造方法についても分からない方は多いのではないでしょうか?

実際に鰹節の製造工程は多岐に渡っており、焙乾方法やカビ付け工程は鰹節の特徴毎にさらに細かく分かれています。

そんな鰹節ですが、本記事ではまず鰹節の一般的な製造方法について解説致します。

鰹節の作り方①水揚、凍結

まずは水揚と凍結です。

鰹節は鮮度を保つために、漁船内に水揚げされた後はすぐに冷凍されます。鮮度を保つためで、陸に戻る前に船内ですぐに冷凍する必要があるのです。

かつて美味しんぼで、鰹の活け造りと、海で釣った後にすぐに〆た鰹のどちらが美味しいかという話がありましたが、その答えがここにあります。

陸に上げられると市場で競りにかけられ、鰹節製造工場に運ばれます。

やまじゅうさんHPより引用



鰹節の作り方②解凍、かつおの選別

次に鰹節の解凍、かつおの選別工程です。

鰹節製造業者に納品された鰹節は、まず解凍されます。

このあとの生切り工程が非常に難しく、良質な鰹節を作りたければまずは完全に解凍して生切工程で取り扱いやすくするのです。

選別工程では、鰹の大きさ、鮮度、脂肪の付き具合を元に選別されます。

鰹節に最適な鰹は40㎝~65㎝で、それ以上のサイズの鰹節は本節に使用され、それ以下の大きさだと亀節に使用されます。

脂肪の付き具合によっては鰹節の品質に大きく影響してしまうので、ここで鰹節に適切な鰹を選ぶ必要があるのです。

鰹節の作り方③生切り

次に生切りと呼ばれる鰹の魚体を加工する段階です。

生切りでは、鰹の頭や内臓、余分な肉などを除去します。

やまじゅうさんHPより引用

頭切りまでを機械で行うところもありますが、それ以外の部分の解体は非常に繊細なので現代でも手作業がほとんどです。

特に、雄節と雌節の間に筋を入れて3枚におろす「相断」という作業は、鰹節の形状や焙乾など仕上がりに大きくかかわる工程なので職人技と言えるでしょう。

やまじゅうさんHPより引用

刃を入れる場所が悪いと、その後の焙乾工程やあん蒸工程でうまく鰹内部の水分が抜けずに仕上がりの悪い鰹節になってしまうのでかなり重要な行程です。

また、鰹の脂肪分はここで除去する必要があります。

理由は先にも解説しましたが、鰹節内部に脂肪が多いと出来上がった際の品質が悪くなってしまうからです。



鰹節の作り方④籠立て

次に籠立て工程です。

生切りされた鰹は、煮籠と呼ばれる籠に並べられて煮熟の準備に入ります。

やまじゅうさんHPより引用

まとめて煮る工程なので、生切りをしっかり形よく行えばここは注力しなくてもよさそうですが、そうではありません。

ただ並べるだけではなく、まっすぐな鰹節にするにはここで丁寧に並べる必要があるのです。

籠立て工程も上質な鰹節になるか否かを左右する重要な行程です。



鰹節の作り方⑤煮熟

次に生切りして、並べられた鰹を大きな釜で煮る工程です。

ここでは温度帯や時間など神経を使う作業が入ってきます。

やまじゅうさんHPより引用

まず鰹を煮る温度ですが、95℃から98℃の温度帯で煮る必要があります。ここで温度が高すぎても低すぎても良質な鰹節造りはできません。

次に煮熟時間ですが、90から120分煮熟します。

やまじゅうさんHPより引用

魚体の大きさにより時間は延長されますが、煮すぎると小さな鰹に熱が掛かり過ぎてしまい味に大きく影響してしまいます。

なのでそう大きく煮熟時間がずれることはありません。

この時の煮汁はカツオエキスとして使用されます。

鰹節の作り方⑥骨抜き

次に骨抜き工程です。

この工程も良質な鰹節製造にはかなり重要な工程で、骨を抜きそびれると鰹節にした際に節が曲がってしまうからです。

やまじゅうさんHPより引用

煮熟後で身も柔らかい状態なので、丁寧に扱わなくてはならず、繊細な作業なのです。



鰹節の作り方⑦焙乾

次に焙乾工程です。

やまじゅうさんHPより引用

煮熟工程まではどこの鰹節メーカーも同じですが、ここから製造方法に差が出てきます。

地域独特の製法が登場するのです。

やまじゅうさんHPより引用

焙乾方法にも差がある

焙乾工程では1日に数時間焙乾させ、火を止めて鰹中心部の水分を表面に移動させる「あん蒸」という工程を繰り返します。

焙乾により表面部分の水分を蒸発させ、その後のあん蒸によって中心部の水分が外側に出てくる。これにより次の焙乾の感想効率があがるという仕組みです。

具体的な時間としては6から8時間焙乾して、それを6から12回繰り返して水分20%前後まで乾燥させるといったイメージです。

ただ、焙乾方法としては最初に焙乾方法として約1か月間そのまま焙乾する工程もあります。

焙乾方法には、手火山式焙乾、焚き納屋式焙乾、焼津式焙乾があります。

ここの段階で完成するのが荒節と呼ばれる鰹節です。

ちなみに最も手間がかかると言われる手火山式焙乾では、急蔵庫と言われる部屋で、マキで1ヵ月ほど燻される工程が設けられています。



鰹節の作り方⑧表面削り

荒節となった鰹はグラインダーで表面を削り、タールが落とされます。

やまじゅうさんHPより引用

この段階で荒節が完成するのですが、荒節をそのまま厚めに削ったものは厚削りとなります。

厚削りはそばやの出汁に使われるもので、そのまま食べてもつまみになって美味しいです。

やまじゅうさんHPより引用

鰹節の作り方⑨カビ付け

荒節が完成したら次はカビ付けの工程です。

この段階で既に美味しい鰹節ですが、ここから更なる美味しさを求めて微生物の力を借りるのです。

やまじゅうさんHPより引用

鰹節にカビを付ける目的としては、

・水分の除去(保存性の向上)

・脂肪の分解

です。

水分が除去されれば鰹節内の自由水が減るので、保存性が高まります。ここで水分が多いと化学変化が生じやすくなり、鰹節の味が時間が経つにつれて落ちてしまいます。

カビによる脂肪分解のメリットは、鰹の生臭さを消すことで風味や鰹節らしい香りを付与することです。

それだけでなく、脂肪が分解されることでダシをとった時に澄んだダシが取れるのです。

また、不必要な有害なカビが異常繁殖するのも防いでくれます。

こうして枯節と言われる鰹節が完成するのです。



まとめ

今回は鰹節の基本的な製造方法について解説しました。

私、こういう叩き上げの職人技が大好きです。大変な作業ですが、こうして鰹節が作られるのかと知ったうえでダシを飲んだり節を食べたりすると美味しさ倍増です。

なのでつい解説記事を作ってしまいました。

今回紹介した「やまじゅう」さんの鰹節は、私が焼津に住んでいた頃によくお土産に買っていったものです。焼津だけでなく、国内ではかなり有名な鰹節メーカーです。

また静岡に行った時には是非とも立ち寄りたい場所です。

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