前回の記事で「そもそもなんで食品衛生法改正になっちゃったの!?オロロローン」ということで、食品衛生法の改正背景について説明しましたが、今回はその改正点についてやんわり解説しようと思います。
法律改定の内容が唐突過ぎてお茶碗を落としてしまったのは私だけではないはずでしょう。
はじめまして、磯次郎と申します!
前職は大手食品メーカーで働き、
・商品開発
・社内工場のISO9001・ISO22000・HACCPの構築
その後、経験を活かしてコンサルタントとして活動中です!
大企業・中小企業問わず、数多くの経験を積ませて頂いてきました。
当ブログでは、話を聞く中で皆さんが特に疑問に思われていたことについて解説させて頂こうと思います、
Contents
以前の日本版HACCPと言われた総合衛生管理製造過程(いわゆるマルソウね)では、国が指定した6品目のみがその対象でしたが、今回の改正ではすべての食品が対象となり食品に関係するものすべてにHACCP対応が課せられています。
食品安全は製造現場だけの課題ではありません。
企業の経営者が先頭に立ち、マネジメントシステムの一環として対応しなければ、十分な効果が出ないのです。
コンサルしていて気になるのが、食品安全マネジメントシステム独立して
全く事業とは別のものの様に扱われている組織が多い
ということです。
これはISO22000が同じ9001と同じくISO規格ではあるものの、章立てが異なっていたために
FSMS単体の運用になっていた
ということです。
ISO22000:2018は品質マネージメントシステムと同じ章立てになり、全社的な品質管理の一環として食品安全に対処するのに便利になりました。HACCPを単独で運用するよりもISO 22000などのマネジメントシステムの一環として運用する方がより大きな効果が得られると思います。
JFS-C規格が国際組織GFSIの認証を2018年10月31日に取得したことです。※GFSIについては別の記事で別途説明いたします。
そもそもこのJFS規格が完成した経緯は、日本人に受け入れられる規格を作るというところからスタートしたものです。
HACCPもISO 22000も欧米発の仕組みであり、原文は英語です。そのため日本人としては理解しづらいので対応が難しいという意見が多くありました。
これはサムライにカウボーイハットを急遽流行させるようなものであり、多くの日本人には抵抗があったわけです。
そこで、それらを解決するため一般財団法人日本食品安全マネジメント協会という組織が中心となって
という3つの規格が新たに作られました。上記で述べた様にこの中のJFS-C規格はGFSIの認証を取得したということです。
以上が食品衛生法の大きな改正点です。この先に新たに食品安全を脅かす様な事件があればまた改定されることでしょう。
この先はAIのがもっと食品安全に関わってくると思うので、AIに業務を任せたなりのリスクを考慮しなくてはなりません。きっとそこにフォーカスした食品安全の法律ができてくるのでしょうね。
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