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原料原産地表示について解説!表示例や猶予期間は??

今回は食品表示の中でも原料原産地表示についての話です。

昨今食品の原産地に関する事故や事件はかなり増えており、国産牛の表示偽装や、加工食品の原産国のごまかしなどニュースになったことは実に多かったかと思います。

吉兆の事件やミートホープの事件はニュースで大きく取り上げられ、それだけ世間の見る目は厳しくなってきています。

また組織内での法令順守やコンプライアンス意識も高まってきており、内部告発により違反が発覚するというケースも多いです。

そういった経緯から生鮮食品では原料原産地表示は既に行われていましたが、最近では加工食品も原料原産地を表示することが義務付けられました。

今回は原料原産地表示について解説していきたいと思います。

本記事では以下の方を対象にしています。

・原料原産地表示について知りたい

・原料原産地表示の対象商品には何があるのか?

・原料原産地表示の切り替え猶予期間は?

・原料原産地表示をするメリットは?

・原料原産地表示の表示例について知りたい

・原料原産地表示の対象外の原料は?

以下記事で解説していきます。



原料原産地表示とは?

原料原産地表示とは食品に使用された原材料について、その産地を表示するというものです。

食品に使用されている原材料が生鮮食品であっても原料原産地の表示は必要となりますし、
加工食品の場合、最も使用割合の多い原材料には原料原産地や製造地を表示する必要があります。

原料原産地表示の対象商品とは?

次に原料原産地表示の対象商品についてです。

以前は生鮮食品など原料原産地表示するものは限られていましたが、平成29年の9月から、国内で製造された全ての加工食品についても原料原産地表示が義務付けられました。

つまり、生鮮食品ではなく粉末スープなどの加工度の高い食品であっても最も使用量の大きい原料原については原料原産地を表示する必要があるということです。



原料原産地表示の切り替え猶予期間は?

原料原産地表示の切り替え猶予期間は2022年の3月までに完了させる必要があります。

食品メーカーの方は新商品にはこれに対応した表示にする必要がありますし、既存の商品についても表示を作り直す必要があります。

既存品を含めて一気に表示が書き換えられるので、食品表示の印字を行っている印刷屋さんはウハウハであることは間違いないでしょう。

原料原産地表示をするメリットは?

次に原料原産地表示をするメリットについてです。

先にも解説した様に、どこの地域で採取された原材料を使用しているのかが明確になるということです。

これは消費者にとっては極めて安心できる情報になりますよね。

私がコンビニベンダーで働いていた頃は東日本大震災が発生した当初だったこともあり、原材料の放射能汚染を気にする人がかなりいました。

その為、原材料の原産地が東北に近い場合、心配になるひとがかなり多かったと記憶しています。

確かにそういった事態が発生した時に原料原産地表示は商品選択の大きな手助けになりますよね。

よってここの表記に嘘があってはいけないのです。



原料原産地表示をするデメリットは?

次に原料原産地表示をするデメリットについてです。

よく起こりがちなのが、商品に合わない原材原産地を表示しなくてはならないケースです。

例えば和風だしなどを例にとりましょう。この原材料で使用しているもので最も使用量の大きい原材料(砂糖とか)がフランス産やアメリカ産であった場合などはなんだか格好が悪いですよね?

和風だしなのに最初に出てくる原料原産地が「アメリカ産」などと書かれていたら和風のイメージから少し離れてしまいますよね。

特に法規に違反しているわけではないのですが、こういったデメリットがあるのです。

原料原産地表示の例について

次に原料原産地表示の例についてです。

以下の写真をみて頂けると分かるかと思いますが。これが原料原産地表示です。

醸造酢の後ろに(国内製造)という文言が見えるかと思いますが、これが原料原産地表示です。

使用されている原材料は割合の大きい順から表示されるので、最初に来ている原料に原産地が入っていますよね?

もちろん最も重量の大きいもの以降の原材料についても、表示した方が丁寧ですがここに法的強制力はありません。製造者の任意ということになります。



原料原産地表示の対象外は?

原料原産地表示にも対象外があります。

具体的には以下の通りです。

・添加物が表示の最初に来る場合

・輸入した加工食品

・レストランなどその場で提供される食品

以下で解説していきます。

対象外ケース①添加物が表示の最初に来る場合

添加物などが表示の最初に来る場合は原料原産地の対象外です。

食品表記において、添加物は使用している原材料を全て表示した後に表示することになります。

対象外ケース②輸入した加工食品

輸入した加工食品も原料原産地表示の対象外となります。

製造元が海外になってしまうので、日本の原料原産地表示は適応されません。

但し、輸入した商品の「原産国名」は必ず明記されていなくてはなりません。

海外から輸入したジュースなどを見ればわかるかと思いますが、そのまま海外のラベルが貼られているのではなく、輸入した業者が作成したラベルが貼り付けされているかと思います。

対象外ケース③レストランなどその場で提供される食品

レストランなどその場で提供される食品についても原料原産地表示の対象外となります。

レストランではその場で調理をして提供されるので、原料の原産地はその場で確認することができますし、メニューなどを見ると〇〇産のチキンソテーなどメニューに明記されているケースもあります。

そういった場合も原料原産地表示の対象外となるのです。

まとめ

今回は原料原産地表示について解説致しました。

これから皆さんが手に取る加工食品も必ず原料原産地が表示されることになります。

是非商品を手に取って確かめてみてくださいね。

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