公正競争規約について解説!食品表示との関係やメリットは?

公正競争規約

食品表示を見ていると、商品群ごとに表示の方法が異なる時ってありますよね。

例えば内容量の単位や、商品名の表示などです。

これらは計量法などの法律や、公正競争規約に則って決められていますが、今回はその中でも「公正競争規約」について解説していこうと思います。

本記事では以下の方を対象にしています。

・公正競争規約について知りたい

・公正競争規約はどうやって決められているのか知りたい

・公正競争規約にはどんなものがあるのか?

以下で解説していきます。




公正競争規約とは何か?

公正競争規約とは、事業者又は事業者団体自主的に設定する業界のルールのことです。

ISO22000

この公正競争規約はいかなる組織であっても作っていい訳ではなく、公正取引委員会及び消費者庁長官の認定を受けて作成される必要があります。

この辺りは法律でも規定されており、景品表示法第31条にこの内容について規定があります。

公正競争規約には、景品に関する公正競争規約と表示に関する公正競争規約の両方があり、それぞれ規定があります。

公正競争規約のメリット

次に公正競争規約のメリットについてですが、これは以下のつが挙げられます。

・一般消費者の利益を保護できる

・生産者が安心して生産活動ができる

以下で解説して行きます。

公正競争規約のメリット①一般消費者の利益を保護できる

まずメリットの1つとして、一般消費者の利益を保護できるということが挙げられます。

ここで言う一般消費者の利益の保護とは、商品やサービスの選択に必要な情報を正しく提供して消費者の期待を裏切らないことを指します。

それには過大な景品類が提供されないことが重要で、対策として様々な取り決めごとがされます。

具体的には広告やカタログに表示すべきこと、特定の表現を表示する場合の基準、景品類の提供制限などを定めることなどです。

本来その商品が持っていない機能を表示したり、誤解を招くような商品特徴を書くなどして消費者に誤解を与えず、正しい情報のみ提供するということです。

例えば以下の食品は私が趣味のスポーツで良く使用する「MANA BAR」という商品ですが、グルテンフリーの商品です。

 

グルテンフリーであれば実際にそうでなくてはならないので、グルテンフリーと言えるための手順をきちんと踏んで設計されています。

表示の判断はその業界の商品特徴や取引の実態に即して行われ、こうすることで消費者は安心して商品を選べるようになっているのです。

公正競争規約のメリット②生産者が安心して生産活動ができる

また生産者側にもメリットがあり、安心して生産活動が出来るということです。

危害分析

公正競争規約の参加事業者は、規約の内容を順守していれば安心して商品販売を行うことが出来ます。理由は景品表示法や関係法令上問題とされることがないためです。

規約に参加するか否かは組織の自由ですが、規約に参加していない事業者に対してはそのルールが適用されません。

公正競争規約に参加していない事業者が行う不当表示や過大な景品類提供については消費者庁が措置をとることになっています。

生産者側的にも参加しておいた方が相談できる場もあり、安心なのです。




公正競争規約がないと起こること

実際に公正競争規約がないとどうなるのかというと、誇大な広告がまかり通ってしまい、誇大広告の競争に陥りやすい状況になります。

しかし公正競争規約があることで、エスカレートしがちな不当表示や過大な景品類の提供を防ぐことが出来るのです。

景品表示法は、食品だけではなく多種多様な事業分野を対象にしていることから、内容がどうしても抽象的になってしまいます。

しかし、自らの業界が作った公正競争規約があることで、食品表示法、計量法など関連法令事項も考慮したルール作りが可能になるのです。

 

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公正競争規約はどのような項目について規定されているのか?

公正競争規約には以下の内容が挙げられます。

・必要な表示事項(原材料名、内容量など裏面一括表示に記載する内容)

・表示の基準を定めるもの(例えば「野菜たっぷり」のたっぷりの基準など)

・特定用語の表示を禁止するもの(加工乳及び乳飲料に「牛乳」表記できないなど)

これらの項目が決められるのです。

原料原産地表示 

公正競争規約に認定してもらうには

では公正競争規約に認定してもらうにはどうすればいいのかということですが、必要に応じて消費者、関係事業者、学識経験者などの意見を聴いて決定されます。

こうして専門の業界団体の知見を元に決められる方が抽象的な法律のルールに則るよりも効果的なルールを作ることができるということです。




公正競争規約を参考にする場面

公正競争規約を参考にする場面は、食品メーカーの方が食品表示を作成する時が多いでしょう。

食品添加物 キャリーオーバー

この言い回しで問題がないのか?発売する商品の特定用語表示の使用に問題はないかなどです。誤ると行政や一般消費者から指摘が入り、商品を終売せざるを得ない可能性が出てきます。

そうなった場合、生産にかかった原材料費や包材費、人件費など諸々の費用が無駄になってしまいますよね。

そういった事態が発生しない様に、組織では商品を発売する際に公正競争規約に書かれている内容から法律、特許内容まで様々なことを確認する必要があるのです。




まとめ

今回は公正競争規約について解説させて頂きました。

食品表示を決めるルールには法律だけが関係していると思われがちですが、公正競争規約など法律以外のルールもあります。

商品の表示方法が分からない場合は、その団体の公正競争規約なども参考にしてみてください。

 

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