私たちが手に取る食品には、裏側に食品表示ラベルが貼り付けされています。
その中には使用されている原材料や添加物の情報から賞味期限、保管情報、製造者など様々な情報があるかと思います。
その中には「内容量」という項目があるかと思いますが、これは商品群により単位が異なります。
商品によって自由に単位を決められるわけではなく、使用する単位にはルールがあるのです。
本記事は以下の方を対象にしています。
・食品表示に記載されている内容量の単位について知りたい
・内容量で使用する単位は計量法と業界基準のどちらに従うべきなのか知りたい
以下記事で解説していきます。
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食品の内容量表示についてですが、これは名前の通り食品のラベルに記載されている重量についての情報です。
以下の写真のように商品の重量が記載されていますが、これです。
食品の内容量表示では、表示する単位を何にするかという問題があります。
グラムで表示するか体積で表示するのか悩ましいところかと思いますが、これを決める基準としては以下の2パターンがあります。
・計量法に基づいて単位を決めるケース
・計量法以外のルールに基づいて単位を決めるケース
以下で解説していきます。
まず計量法に基づいて単位を決めるケースです。
この場合、商品の品目ごとに決められた単位を使用します。
スーパーに並んでいる様々な食品を見ると分かるかと思いますが、質量(g)や体積(ml)、個数など内容量の表記は様々ですが、これらは計量法に基づいて決められています。
よって、「うちの商品は〇表記したいから〇表記で行きます!」と勝手に表示してしまうのは問題なのです。
次に計量法以外のルールに基づいて単位を決める場合です。
なんのこっちゃ?と思われるかと思いますが、これは品質表示基準や加工食品全般の品質表示基準のことです。
また業界ごとに定められている公正競争規約もそれにあたります。
例えば鰹節には全国削節工業協会という鰹節の組合があります。
計量法から逸脱する内容が公正競争規約にあったらどうするの??という疑問が出てきそうですが、基本的に公正競争規約は法律をベースに造られているので大きく逸脱するものはないです。
伝統的な製法で製造されていて、計量法に則るとうまくいかない商品があった場合に、計量法などの法律を踏襲しながら業界基準は作られます。
では計量法と業界の基準がある場合にどちらに則るべきか?ということですが、これは業界基準がある場合はそちらに則ります。
つまり計量法があって、業界の基準があった場合は業界の基準に則るわけです。
先に解説した通り、内容量の業界基準は計量法に則って作成されます。よってそこから大きく外れることはなく、特殊な製法でどうしても計量法のルールだと辻褄が合わない場合につくられるイメージです。
今回は食品表示の内容量単位について解説致しました。
重要なポイントは、業界の基準がある時はそれに従い、それらがない場合は計量法に従うということです。
それでも迷った時は経済産業省に問い合わせておくと良いでしょう。
担保の為に文書やメールなどのやりとりを保管しておくと社内での蓄積になるので良いでしょう。